私たちについて


サントメプリンシペのチョコレート工房を訪れたことからこのショップは始まりました。

2019年、私たちはサントメプリンシペへ観光に訪れました。(なぜ行ったのかという説明は長くなるため割愛させていただきますが、チョコレートのためではありません。)クラウディオ・コラッロのチョコレート工房は旅行情報サイトで評判が高いので楽しみでしたが、正直それほど味に期待せず訪れました。なにせアフリカ南国。マンゴー、パパイヤ、バナナは特別な世話をせずとも実る環境なので人々は何ごとにも大らかです。カカオの木も珍しいものではなく、カカオ豆は道の露店でときどき売られています。

工房見学は商品の説明と試食という流れで進みます。まず配られたのがカカオニブという、カカオの実の中身を発酵後に焙煎したものでチョコレートの主な原料です。大きさはピーナッツくらいでピーナッツのように薄皮がついています。日本でも健康食品や製菓材料として手に入るカカオニブはこのピーナッツの大きさのものの薄皮を除いて砕いたものです。

以前にこの丸ごとのカカオニブをアメリカのビーン・トゥ・バーのお店で食べたときに思わず顔をしかめてしまうほど苦くて渋かったのを覚えていたのでその味の違いにまず驚きました。

苦みが全く無く、むしろ香ばしくて美味しい。一緒に見学していた4歳くらいの子供は他の見学者の分ももらって夢中で食べていました。

このカカオニブをいただいてからはチョコレートへの期待は高まりましたが、その後試食に配られたチョコレートはどれも期待を超える美味しさ。日本で食べる高級チョコレートの美味しさとは方向性が違います。さっき食べたカカオニブを砕いて砂糖を加えました、という説明がすんなりと納得できる、素材本来の美味しさが生かされた素直で雑味のない味。

口いっぱいに広がった香りが鼻に抜け、みるみるうちに舌の上で溶けていく。口にはベタつきやざらつきは何もなく、鼻にかすかに残る華やかな残り香、、、

日本でも販売しているだろうと(調べもせずに)たかをくくり、帰国しました。

帰国数日後、あの味がどうしても食べたいと思いHPの問い合わせから連絡を取ると、日本での販売店はないためWEBショップからの購入のみとのことでした。しかしWEBショップの拠点はヨーロッパにあるため空輸の送料がとても高い、、、

それであれば自分で輸入して販売してみようと思い立ち相談したところクラウディオさんからも快諾いただけたのでこの”せかいいち”というWEBショップを立ち上げました。

このチョコレートの美味しさを多くの人と共有できたら嬉しいです。